なぜ、今、住まいなのか

Our housing problem is solvable.

実態はいまだ広く知られていませんが、わたしたちの国にも「住宅問題」があります。若年層の持家取得率は大幅に減少し、民間賃貸住宅に住む人々が増加しています。★1

しかしながら、都市から手頃な賃貸住宅の絶対数が減少しているため、その価格が下がらず特に非正規で働く人々、障害を持つ人、シングルマザー、外国ルーツの人々など、住宅困窮層の暮らしに大きな影響を与えています。

これまで、我が国の住宅政策は主に「中間層・家族・持家取得」層向けとされ、それ以外の人々のためには公営住宅が用意されてきましたが、その数自体も減少しており、都市部では特に倍率が高く、入居待ちの状態です。

以上の状態を改善するため、わたしたちは、行き場を失っている「低所得・単身・借家」層が安心して住める住まい、生活、就業、暮らしづくりの支援を通じて、誰もが安心して住むことのできる社会を目指しています。

★1 平山洋介「”賃貸世代”の住宅事情について」『都市問題107号』、2016年9月

わたしたちのモデル

わたしたちは、「居住支援法人」(千葉県支援法人第0025号)として、まちづくり会社★と非営利型の連携を図り、安価で快適で安心な住宅の提供を行っています。住宅の提供にあたっては、次の3つの特徴を持ちます。

★株式会社まちづクリエイティブ(千葉県松戸市)

3つの特徴

サブリースによる大家・所有者の負担軽減

賃貸住宅の所有者は、家賃滞納や各種トラブルなどのリスクや手続きコストを鑑み、住宅の困難さを抱える人々への貸し出しを控える傾向にあります。

→わたしたちは、サブリースを行うことで、大家・所有者の家賃収入回収の安定化や負担軽減を図ります。

②低質な民間賃貸住宅の改善

空き家、空き部屋の多くは、築年数が古く、耐震、防火、水回りの老朽化、狭さ、日当たりの悪さ、カビ、通気性、騒音やシックハウス等の問題が生じやすい傾向にあります。しかしながら、経済状況等の理由からそうした居住環境を選ばざるを得ない状況にある人々が少なくありません。

→わたしたちは、居住希望者から住宅ニーズの聴き取りを行いながら(参加型DIY)、住宅の環境の改善を行い、間取りの変更、住宅性能の向上、設備性能の改善、バリアフリー、デザインの改善などよりよい環境作りを行います。

③ハードだけでなくソフト支援

住まいを必要とされる方々の中には、突然の引っ越し、度重なる転居、追い出し、収入の悪化等にともない、さまざまな課題を抱えている場合があります。居室の狭さや収納の不足、騒音の問題の改善といった住まいのハードのみの支援では足りないケースが存在しています。

→わたしたちは、ハードだけでなく、生活相談や就業相談、交流イベントなどソフトの支援も行いながら、暮らしを支える環境作りを行っていきます。